用事を済ませた帰り道、旧本荘市内をぶらぶら歩いていたらちょっと気になるお店を発見。
外からは店内の様子がよく見えなかったのですが、私のセンサーがビビビッ!と働きました。何のお店なのかもよくわからないまま、ちょっとのぞいて入ってみたら…。
着物や端布(はぎれ)をリメイクしたおしゃれな商品がたくさん並ぶ、由利本荘市の「江幡呉服店」をご紹介します!
明治末期創業の江幡呉服店
「江幡呉服店」は、秋田銀行本荘支店や羽後信用金庫本店のすぐ近くにあります。ぶらぶら~っと歩いていない限りは、通り過ぎちゃうかもしれないです。
店名が書かれた看板を見ることもせず、その佇まいとガラス越しにチラリと見える商品に惹かれて、入店を決意した私。
私の場合は、店名を見ずに入店したのがよかったのだと思います。“呉服屋さん”と知っていたら、着物をイメージしてハードルが高く感じられ、自分に買えるものがあるとは思えなかったからです。でもそんなことはなかった!みなさんは気軽に入ってみてくださいね。
おしゃれな店内
中に入ってびっくり!イメージと全然違いました。おしゃれな洋服や布、食器や小物など様々なものが置かれています。まずインテリアがとっても素敵。
ハンドメイドに使えそうな布や生地
こちらは着物をほぐした絹の布のコーナーです。いろんな柄があります。ハンドメイド好きな方はインスピレーションが湧いてくるんじゃないでしょうか。
こちらは小さな端切れが何種類かセットになっている商品。お手頃価格ですね。パッチワークに使う方がいるそうです。
日常使いできるものにリメイク!
個人的にいちばん気になったのがこちらの帳面。中は罫線の入った手帳(ノート)で、着物や端布をリメイクしたカバー付き。1点もので、自分だけの柄が選べます。
こちらは着物や端布を使ったあづまぶくろ。あづまぶくろとは、風呂敷感覚で物を包んで結ぶ袋のこと。何を入れようかな。部屋に無造作に置かれていてもおしゃれに見えそう。
店主さん手作りの腕カバー。『割烹着の感覚で、家事をする時に腕につけると汚れなくていいよ~』とのことです。
布に結ぶひもをつけただけのシンプルなエプロン。自宅でももちろんのこと、カフェやレストランの店員さんが身に着けていても可愛いなと思いました。
商品がどういう作りになっているかを店主さんが教えてくださるので、家にある布も様々なものにリメイクできるんだなというヒントを得ることもできます。(とはいえ、私は不器用なので想像するだけですが…)
一点ものの洋服が素敵!
リメイク小物や雑貨がいろいろありますが、洋服もあります。店主さん自ら布を仕入れ、デザインを考え、オーダーしているそうです。同じものはふたつとありません。着物の形が残ったものもあれば、洋風に変身したものなど様々です。試着もできますよ。
コーディネートのアドバイスもしてくださる店主さんはまるでスタイリスト。この日着ていた服に合うものを探してくださって、私は端布を使ったスカーフを購入。巻き方まで教えてくださったので、身に着けたまま帰りました。
古い食器や小物も
どうぞ隅々まで「江幡呉服店」の店内を見てください。マネキンの着こなしや布の飾り方や使い方、いろんなことが参考になります。家をこんなおしゃれにできたらな。
店内にある食器類は展示品ではなく、こちらも売り物。歴史ある「江幡呉服店」にある古いものを販売しているそうです。掘り出し物が見つかるかもしれませんね!
布製品が並ぶ中にこんな小物もたくさん置かれています。古いものや和小物好きにはたまらない品揃えではないでしょうか。海外の方を連れてきたら喜びそうに思いました。
取材を終えて
思いがけず見つけた「江幡呉服店」は、明治末期創業の老舗でした。創業からしばらくは布製品を中心に様々なものを販売し、その後は呉服を扱う店として営業していたそうです。
時は移り変わり、着物を購入する人も少なくなり、持っている着物の取り扱いや処分に困る人が出てくる中、着物や端布を日常使いできるように、洋服・雑貨・小物にリメイクして販売するようになりました。
『オンラインで商品を売ることもできるけれども、お客様と直接会ってお話して、その方に合うものを提案することを大切にしたい、売りっぱなしにはしたくない』というお話が心に残りました。
「江幡呉服店」では今でも、着物の仕立てやお手入れ、染み抜き、寸法直しの他、コーディネートの相談や足りない小物の取り寄せなどにも応じているそうです。
ハードルが高いとか怖いとかそんなことは一切なく、とても親しみやすい店主さんが応対してくださいます。着物に関するご相談はもちろんのこと、おしゃれなリメイク小物や雑貨、洋服などを探しに「江幡呉服店」へ気軽に足を運んでみてください。
【江幡呉服店】
住所:秋田県由利本荘市本荘68番地
営業時間:9:00~18:00
定休日:日曜日
駐車場:あり(店舗前1台分)
※お支払いは現金のみです。
・記載の内容は取材時(2023年3月)のものです。
コメント