『由利本荘の片隅から』とは?
「地元のために自分ができることをやりたい」
そんな思いで立ち上げたのが、ローカルメディアである『由利本荘の片隅から』だ。ローカルメディアとは、地域に密着して情報を発信するWebメディアのことだ。
由利本荘市の片田舎で生まれ育った僕は、高校卒業と同時に県外へでた。その後、新潟・京都・大阪・東京を転々としながら16年の時を過ごす。そして、フリーランスへの転身を機に、2023年に帰郷した。
地元へ戻ってきて強く感じたのは、街全体にそこはかとなく漂う“もの寂しさ”だ。駅は真新しく改装され、人々が集える文化交流会館もできていた。主要な国道沿いには、新しい施設もちらほらと建っているようだ。それなのに、なんとなく寂しい…。
もしかしたら、少子高齢化の影響かもしれない。事実、秋田県は少子高齢化の進行具合が全国でもトップクラスのようだ。僕が中高生だった頃と比べ、外で遊んでいる子どもを見かける機会がめっきり減った。一方で、老輩(ろうはい)の方々を目にする頻度は、とても多くなったように感じる。
「このままだと、この街はさらに活気を失うのではないか。この状況に慣れ、感情が麻痺する前に何か行動しなければ」
半ば焦燥感にかられながら、僕は自分にできることを考えた。その結果、「メディア畑出身の自分には、ローカルメディアしかない」という結論に思い至る。これが、ローカルメディアを立ち上げるまでの簡単な経緯だ。これからは、この街の魅力が伝わるような情報を微力ながらも発信していきたい。
偶然でも必然でもいい、このサイトに足を運んでくれた皆さんが、『この街とのつながりを感じ、明日からちょっぴり好きになれるようなストーリー』を、由利本荘の片隅から届けられたらと思っている。
サイトコンセプトについて
「この街とつながるストーリーを…」というコンセプトのもと、街中のあらゆる物事に焦点をあてて取材を行い、この街に隠れた魅力あふれるストーリーを発信していく。
僕が地元に帰って生活をしていくなかで気づいたこと、それは、『この街について知らないことが、まだまだたくさんあること』だ。
高校を卒業するまでずっと過ごしてきた街なのに、一度も訪れたことがないお店や、初めて見聞きする施設などが多いことに正直とても驚いた。と同時に、そんな場所や人に俄然興味がわいている自分がいることにも気づいた。
街中に隠れた“紡ぎ手”を探し出して取材を行い、“繋ぎ手”となり、この街の“創り手”である皆さんへ素敵なストーリーを届けたい。